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小規模多機能型居宅介護の人員配置基準|登録定員と職員数の関係

運営・編集:Yusuke Hiramatsu

この記事の結論

小規模多機能型居宅介護は登録定員29人以下で、日中の通いサービスは利用者3人につき常勤換算1人以上、訪問サービスは常勤換算1人以上、夜間・深夜は夜勤・宿直あわせて2人以上、介護支援専門員1人以上の配置が必須です(指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準=平成18年厚生労働省令第34号)。

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小規模多機能型居宅介護の人員配置基準|登録定員と職員数の関係

「小規模多機能 人員配置基準」で検索している方は、通所介護(デイサービス)や訪問介護とは違う独特の配置ルール——「通い」「訪問」「泊まり」を1人の職員が横断的に担当する仕組み——に戸惑っているのではないでしょうか。登録定員をどこまで増やせるのか、夜間は何人体制にすればよいのか、採用計画を立てる前に基準を正確に押さえておきたいという声をよく聞きます。この記事では、小規模多機能型居宅介護に特有の人員配置基準を、登録定員・通い定員・宿泊定員との関係も含めて整理します。

この施設種別における配置基準の特徴

小規模多機能型居宅介護の最大の特徴は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設のように「入所者数に対する職員数」を単純に計算する基準ではなく、「通い」「訪問」「泊まり」という3つのサービスを、登録利用者の生活状況に応じて柔軟に組み合わせて提供することを前提に人員基準が設計されている点です。

具体的には、通いサービスの利用者数を基準とした3:1(利用者3人に対し常勤換算1人以上)の日中配置と、訪問サービス専属の職員配置、夜間・深夜の宿直・夜勤配置という3層構造になっています。しかも同じ職員が通い・訪問・泊まりのサービスを横断して担当できる(指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準)ため、シフトの組み方次第で必要な実人数が変わってくるのも、特養やデイサービスとの大きな違いです。

さらに、事業所が受け入れられる利用者数そのものが「登録定員」「通いサービス利用定員」「宿泊サービス利用定員」という3段階の定員で管理されている点も、この施設種別ならではの特徴です。定員を増やせば増やすほど必要な職員数も連動して増えるため、増員計画と定員拡大は常にセットで考える必要があります。

押さえておきたい基準・考え方

小規模多機能型居宅介護の人員基準・定員基準は、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)に定められています。2026年時点の基準では、次のとおりです(厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会 参考資料)。

区分基準
代表者認知症対応型サービス事業開設者研修を修了した者
管理者常勤・専従で、認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した者
日中:通いサービス利用者3人に対し常勤換算方法で1人以上(3:1)
日中:訪問サービス常勤換算方法で1人以上
夜間・深夜:夜勤職員時間帯を通じて1人以上(宿泊利用者がいない場合は置かないことができる)
夜間・深夜:宿直職員時間帯を通じて1人以上
介護支援専門員小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了した者1人以上
登録定員29人以下
通いサービス利用定員登録定員の2分の1〜15人(居間・食堂に1人あたり3㎡以上の広さを確保するなど要件を満たせば18人まで)
宿泊サービス利用定員通いサービス利用定員の3分の1〜9人

夜間・深夜については、夜勤職員と宿直職員をあわせて2人以上(うち1人は宿直勤務でも可)という運用になります。宿泊利用者がいない日に限り、訪問対応のための連絡体制さえ整っていれば夜間・深夜の職員を置かないこともできますが、これは「宿泊者ゼロの日だけの例外」であり、恒常的な人員不足の言い訳にはできない点に注意してください。

計算例:登録定員29人、通いサービス利用定員18人の事業所を考えます。日中の通いサービスに必要な人数は、常勤換算計算ツールの考え方と同じ式で、18人 ÷ 3 = 6人(常勤換算6人以上)です。ここに訪問サービス専属の常勤換算1人以上を加えると、日中だけで常勤換算7人以上が目安になります。仮に週所定労働時間40時間の事業所で、常勤職員3人・週20時間勤務の非常勤職員3人を配置した場合、常勤換算数は「常勤3人+非常勤の週勤務時間合計60時間÷週所定労働時間40時間」=3+1.5=4.5人(小数点第2位以下切り捨て)となり、通いサービス単体の基準(6人以上)にまだ届いていないことが分かります。自施設の登録定員・利用定員を入力して必要人数を確認してみたい方は、人員配置基準チェッカーをお試しください。

現場でよくある悩み・対応のヒント

小規模多機能型居宅介護の現場でとくに多い悩みが、夜間の宿直・夜勤体制です。基準上は「夜勤1人+宿直1人」の2人体制が原則ですが、宿直勤務は「原則として睡眠時間を確保しつつ、緊急時に対応できる状態」であることが前提とされており、実質的な業務負担が夜勤と変わらないという声も少なくありません。人手が足りない時期に無理な兼務シフトを組むと、結果的に離職を招き、さらに人員基準を満たせなくなるという悪循環に陥りやすいため、早めの採用計画が重要です。

もう一つよくある悩みが、通い・訪問・泊まりの兼務による人員配置の「見かけ上の充足」です。同じ職員が3つのサービスを横断して担当できる制度設計になっているため、シフト表上は基準を満たしているように見えても、実際には特定の時間帯・特定の職員に業務が集中しているケースが少なくありません。常勤換算数はあくまで「制度上の必要最低人数」であり、現場の負担感まで保証するものではない点は理解しておく必要があります。

登録定員を25人から29人へ引き上げるなど定員を拡大する場合は、通いサービス・宿泊サービスの利用定員も連動して見直しが必要になり、それに応じて必要な常勤換算人数も増えます。定員変更を検討する際は、増員計画とあわせて事業所所在地の自治体(指定権者)や顧問の社会保険労務士にご確認ください。

よくある疑問・誤解しやすいポイント

「通い・訪問・泊まりを兼務できるなら、日中の通い担当者数(3:1)さえ満たせば十分」と誤解されがちですが、訪問サービス提供のための常勤換算1人以上は別枠の基準であり、通いサービスの人数に含めて数えることはできません。また、夜勤職員・宿直職員についても「どちらか1人いればよい」という誤解が見られますが、原則は夜勤・宿直をあわせて2人以上であり、1人体制が認められるのは宿泊利用者がいない日に限られます。

介護支援専門員についても、他の介護支援専門員(居宅介護支援事業所のケアマネジャー等)が作成した居宅サービス計画をそのまま使えるわけではなく、小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了した専従の介護支援専門員を事業所内に1人以上置く必要がある点は見落とされがちです。

よくある質問

Q. 小規模多機能型居宅介護の登録定員は何人まで増やせますか?

2026年時点の基準では、1事業所あたりの登録定員は29人以下です。あわせて通いサービスの利用定員(原則15人、要件を満たせば18人まで)、宿泊サービスの利用定員(通いの利用定員の3分の1〜9人)も上限が定められているため、登録定員だけを単独で引き上げることはできません(指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準)。

Q. 夜間は何人体制にすればよいですか?

原則として夜勤職員1人以上・宿直職員1人以上の、あわせて2人以上の体制が必要です。宿泊利用者がいない日に限り、訪問対応の連絡体制を整えたうえで夜間・深夜の職員を置かないことも認められていますが、日常的な運用としては2人体制を前提に採用計画を立てる事業所がほとんどです。

Q. 介護支援専門員は他の職種と兼務できますか?

小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修を修了した介護支援専門員は、利用者の処遇に支障がない範囲で管理者等と兼務できるとされています。ただし専従が原則であるため、兼務の可否や範囲は事業所の体制によって判断が分かれます。詳しくは事業所所在地の自治体(指定権者)や顧問の社会保険労務士にご確認ください。

Q. サテライト型事業所を作ると人員基準は変わりますか?

サテライト型事業所(本体事業所の支援を受けながら運営する小規模な事業所)は、代表者・管理者・看護職員・介護支援専門員・夜間の宿直者を本体事業所との兼務等により配置しないことができるなど、独立した事業所とは異なる緩和措置があります。ただし登録定員(サテライト型は18人まで)や通い・泊まりの定員も本体事業所とは別の基準になるため、新設時は個別に確認が必要です。

Q. 人員基準を満たせない期間があると、どうなりますか?

人員基準を満たせない状態が継続すると、介護報酬の減算対象になる可能性があります。減算の具体的な要件や割合、猶予期間の扱いは事業所所在地の自治体(指定権者)によって運用が異なる場合があるため、詳しくは指定権者や顧問の社会保険労務士にご確認ください。

まずは無料の人員配置基準チェッカーで確認してみましょう。自施設の登録定員・利用定員を入力するだけで、必要な職員数の目安が分かります。

まとめ

  • 小規模多機能型居宅介護は「通い」「訪問」「泊まり」を横断的に担当する制度設計のため、単純な入所者数比の基準ではない
  • 日中は通いサービス3:1(常勤換算)+訪問サービス常勤換算1人以上が必要
  • 夜間・深夜は夜勤・宿直あわせて常勤換算2人以上が原則
  • 介護支援専門員は小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修修了者を1人以上専従で配置する
  • 登録定員29人以下・通い定員15〜18人・宿泊定員9人までという3段階の定員管理がある
  • 定員拡大は必要な職員数の増加とセットで検討する
  • 制度の詳細な運用や自施設固有の判断は、事業所所在地の自治体(指定権者)や顧問の社会保険労務士に確認する

介護報酬改定はおおむね3年に一度行われ、次回改定は2027年度に見込まれています。本記事の数値は2026年時点の基準に基づくため、最新情報は厚生労働省の公式発表で確認してください。

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